100円のジュースが3000円に!驚異のインフレ終了から20年
※私は経済学・政治学の専門家ではないので、この記事は、個人的な雑感として書いています。間違いがあったらご指摘頂ければ幸いです。
レアルプランから20年。
ブラジルは、今でこそレアル(ヘアウ)という通貨が流通しており、嘗てほどのインフレはなくなりました。
1994年の7月に現在のブラジルの通貨レアルが導入されました。
ブラジルの通過は、レアル。ヘアウというのが発音に忠実でしょうか。
インフレはあるものの、貨幣価値が暴落するといったことはなく、経済の安定に貢献してきました。
対ドルレートでいえば、導入当時に比べるとレアル安ではありますが、それでもこのレアルプランの功績は大きいところです。
驚異の3桁インフレ
年間3桁や4桁クラスのインフレが続いていたブラジル。
私が初めてブラジルに行ったころは、レアルプランが始まる直前のこと。
ビックリするようなインフレでした。
例えば、スーパーで買い物をするとします。
朝と夜で、値段が違うことがあるのです。
そのため、常に値段を張り替えられるように、価格のシールが常に張り替えられたり、表示してある値段を調整するための係数がスーパーの入り口に掲示されていたりと、考えられないようなことがおきていました。
大きなスーパーのカートには電卓が据え付けられていたことも懐かしいところです。
繰り返されるデノミ
私がブラジルに行った当時も、驚異のインフレ率でした。
しかし、それ以前も、インフレはもの凄く、デノミ政策が行われ、何度も通貨が変わりました。それも、3年おきとか4年おきといった頻度で変わるのです。その度に、3桁のカットが行われました。
3年で3桁をカットしなければならないほどのインフレだったわけです。
(História do Dinheiro do Brasil - nome das moedas)
200%のインフレ
インフレ率は1983年には、211%に達しました。
100円のジュースが翌年には211円に上がっているということです。
さらに1989年には、インフレ率は驚異の4桁、1782%になりました。
レアルが導入される前年はなんと1993年2708%だったそうです。(インフレ率はArquivo VEJA: Coleções | Inflação: economia, planos, pacotes, realを参照)
ですから、100円のジュースは、2708円になるわけです。
恐るべきインフレ率。レアルプランが、賞賛されるのもさもありなんです。
稼いだらすぐ使う・・・貯金するとバカを見る
そんなだったので、もらった給料は、すぐに使わないと、月末には価値が大きく減っています。
月初では買えた物が、月末には買えなくなるのだから、死活問題です。
貯金なんかした日には、1年後には価値が20分の1になってたりするわけです。恐ろしいことこの上ない。
というわけで、当時は給料日後のスーパーが激混みでした。
飛行機のチケットなどはドルベースで値段が決まっていました。そうでもしないと、毎日上がってしまうからです。
そんなインフレもレアルが始まってから抑えられたわけですから、評価されるわけです。
レアル導入から20年。これからどうなってくるのでしょうか。