Livre para Viver

日本語とポルトガル語とその周辺

外国人労働者が増えることを前提として自治体や医療機関などにお願いしたいこと

昨日以下のような記事を書きましたが・・・・、 livreparaviver.hateblo.jp 早速こんな速報が飛び込んできました。

5年で最大34.5万人の方が国内に来るということ、そして、留学生ではなく労働者として来るということは、様々な社会的な問題を生み出すことと思います。
そのうちの1点が先日の記事で指摘した日本語教育の問題でしょう。
ただ、先の記事でも述べたように、これから数ヶ月の間に、これだけ多くの人の言語保障ができるだけの制度を整えられるとは思いません。
一方で、これまで外国人が住んでおらずノウハウも何もない市町村に外国人がどんどん住み始め、公共サービスを利用することでしょう。
市役所、病院、図書館、コミュニティセンターなどの現場の人たちの苦労が想像できます。
幼稚園*1や保育園、小学校や中学校などの教育機関*2にも多くの子どもたちが来ることと思います。
そのような中、ノウハウも何もない上記の機関にお願いしたいことは、3点あります。

ホームページの文字情報は画像やPDFにしない

自治体のホームページにアクセスすると、画像やPDFでの情報が多くあります。
これらの情報は以下の理由でできるだけテキストにすべきです

  • 自動翻訳が使いづらい  例えば、Chromeなどのブラウザでは設定言語と異なるウェブサイトを見ると、翻訳ボタンが表示されます。
    機械翻訳の精度は、情報を収集する程度であれば、実用レベルにあると思いますが、画像やPDFはこれが自動ではできません。
    画像に至ってはコピーアンドペーストもできないのでお手上げです。

  • ルビを自動で振れない  ある程度日本語がわかる人であれば、ルビさえあれば理解できたり調べられるかもしれません。
    ルビを自動でふるサイトはいくつかありますが、画像だとお手上げです。

  • 知らない言葉を調べにくい  コピーアンドペーストして辞書が引けないので、読みがわからないと調べるのが大変です。
    漢字を漢字のまま検索できるようにしてほしいです。

  • 読み上げ機能が使えない

便利な技術が様々に開発されているのに、それを使えないようにしているのはもったいないことです。
できるだけ、テキストベースでの情報提供をお願いしたいと思います。

重要な情報ほど簡単な日本語で記述する

 「やさしい日本語」が認知されるようになってきており、情報をやさしい日本語で提供しようという自治体も出てきています。*3
 しかし、本当に知りたい情報ほど日本語では提供されていません。
 国保や住民登録、出生届などの手続きなどの情報はできるだけやさしい文章で書いてほしいと思います。
 病院についても外国語対応だけでなく、やさしい日本語で記述して頂けたらと思います。

窓口での対応について

  1. やさしい日本語で話す

 相手に日本人と同様に話しかけても理解してもらえない場合、やさしい日本語で話せば理解してもらえることもあると思います。*4

  1. 普通の日本語で話す

 上記と矛盾するようですが、外国人であっても母語話者同様に話せる人もいます。そういう人に対しては、日本人と同じ話し方で話すべきであると思います。かなりのレベルの日本語が話せるのに、日本語母語話者と異なる話し方をすることは差別にあたります。

とりあえず、思いついた3点を書きましたが、それ以上に思いつくことがあったら書きます。
私は「やさしい日本語」の関係者ではありません。しかし、日本語教育や外国人支援に関わっていない人に比べればより多くの情報を持っていると思います。
このような事態に発展している以上、日本語教育に携わる人、外国人支援に関わる人が、意見し必要なことを述べていかなければならないと思います。

「やさしい日本語」は何を目指すか: 多文化共生社会を実現するために

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進学を目指す人のための教科につなげる学習語彙6000語 日中対訳

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*1:息子の通う幼稚園にも外国の子どもが数名います。

*2:保育園は厳密には教育機関ではありませんが、便宜的に含めました

*3:例えば、つくば市のサイトWelcome to the City of TSUKUBA

*4:やさしい日本語についての詳細はこちら。「やさしい日本語」とは