ブラジル音楽の常識を覆す(1)ロック?サンバ?レゲエ?すべてが混ざった"O Rappa"
ブラジル音楽といえば、サンバですか。ボサノバですか。
といったイメージだと思います。スタバでかかってる的なね・・・。
でも、ブラジル音楽ってもっとずっと多様です。
いわゆるRock Nacional (国内ロック)の魅力をご紹介していきたいと思います。
まず、下の2曲を聴いてみてください。
Anjos 「妖精」
Pescador de Ilusões 「幻覚の釣り人」
取り敢えず、スタバでは100%流れません。流れたらビックリします。
ロックをベースにしながらも、なんだか不思議な感じですよね。
ロックをベースに、アフロフラジリアンミュージックのエッセンスを
ロックをベースにアフロブラジリアンミュージックのエッセンスが加えられているといったらいいのでしょうか。
サンバ・ラップ・レゲエ、アメリカ大陸のアフリカンミュージックの要素が全て混ざっています。
私がブラジルに住んでいた中学生のころ大好きだったのはこのアルバム。
Lado A Lado B「A面B面」
特に好きだったのは、Me Deixa!
このゆるさ。ゆるゆる揺らされる感じ。ヤバくないですか。マジで。
(因みに一度ライブにいったことがあるのですが、彼ら生だと一層凄いです。もうゆらゆら。うるさいのに心地良い。このゆるゆるスピードたまらんです。)
Minha Alma「私の魂」
これもーゆるゆるーって感じ。ゆらゆら。ゴッホの絵みたいですよね。
歌詞は、実は社会派なんです。貧困やなんかを歌ってたりしてね。
最新アルバムもRappa節炸裂!
最新アルバムは、昔のRappaの世界観に比べるとレゲイの要素が強い気がします。
よりポップに聞きやすくなってきています。
Nunca Tem Fim 「終わりはない」
このアルバムでベストな曲だと思うのは、これ。
Boa Noite Xangô「おやすみなさい、シャンゴー(アフリカ伝来の宗教の神)」
タイトルからしてアフロブラジリアンな世界観を表しているわけです。
この曲の魅力は、曲の途中で曲調が変わるところ。2度おいしいのです。
ブラジル音楽のイメージとは遠いけどとてつもなくブラジリアン
ブラジル音楽は極めて多様です。以前ご紹介したピチカートの臭いぷんぷんのPato Fuもその一例。(ピチカート感が満載のPato FuとFernanda Takai(フェルナンダ・タカイ) - Livre para Viver)
O Rappaもポルトガル語が分からない人が聞いたら、ブラジルのアーチストだとは思わないことでしょう。
ブラジルらしさがないところが、ブラジルらしいんじゃないかなぁと思います。
他の国にはない唯一無二の音楽。でもそこには、ロックだったり、サンバだったり、レゲエだったり、ヒップホップだったりといった、様々なジャンルがごったにのように混ざっている。
サンバやボサノバも良いですが、こういうブラジル音楽も日本でどんどん人気が出てくるといいな。(Sepulturaとか、Angraらとかのヘビメタは人気(?)だから、ちょっとポップなのもどんどん普及してほしいでござる。)